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企業風土を変えることの難しさ
こんにちは。税理士法人山下会計事務所の山田です。
会社で一番偉い方でも、企業風土を変えるのはとても難しいと言われます。それはなぜでしょうか。今日はその理由を2つに絞ってお話ししたいと思います。(意見にわたる部分は私個人のものです)
ひとつめは、よく言われることですが、ヒトが元来持っている心の弱さゆえに、急激な変化に対して抵抗があるためです。「前からおかしいと思っていた。」「もっと職場の雰囲気がよくなるはずだと思っていた」といった思いがあったとしても、いったん現状に慣れてしまうと、環境の変化はストレスとなり、従業員は昨日と同じ今日を、今日と同じ明日を望むようになります。企業風土を変えることは、ヒトの弱さとの闘いとも言えます。
ふたつめは、企業風土はシステムに守られている、という事実があるためです。どのような会社にも何らかの業務手順・手続きがあります。そういったものをここではシステムと称していて、別にITのシステムに限ったものではありません。例えば、紙の書類を作成し、上司の承認をとることや、人事評価の制度などもシステムのひとつです。
そして、それらのシステムは、現状の企業風土に沿った形で作り上げられているので、企業風土を変えるには、システムもセットで変えることを検討しなければなりません。
個人プレーよりもチームワークを重視する風土にしていきたいのに、人事評価は個人の成果にもとづいた制度のまま、という例はやや極端な例ではありますが、こういった掛け声倒れのケースは非常に多く見られます。
また、日常業務に溶け込んだシステムほど、空気のような存在になっているので、見直しの対象になりにくいということも併せて意識したほうがよいと思います。
企業風土を変えるにあたって妨げになるものは何か。上記のふたつのポイントを理解していても、実際に個別具体的に探し出すのはとても難しいことです。仮に「従業員の意見を集めることが先決だ」、となっても、意見収集の方法が現状の企業風土に根差したものになってしまった結果、表面的な意見、または現状を追認するような意見しか集まらなかった、となるのがよくあるオチです。
どのようにすれば従業員は口を開いてくれるでしょうか。次回はそのあたりを考えたいと思います。
しばらく従業員の健康の論点からも離れていましたが、ようやく戻る予定です。
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カテゴリ:働き方改革